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      Weekly News for the all that have interest in real estate
        電子メールによる週刊不動産コンサルティングニュース
===1999.04.15 Vol.1 No.44===================================================

 

 

THIS WEEK'S CONTENTS.
■ 道物語(9)−人の行動範囲−
■ 「数字で予測する来年の日本」コンテスト各部門優勝者コメント
■ ウェッブトピックス(4/9〜4/15)
  ・あさひ銀行の「ASAHI BUSINESS PLAZA 1999年4月号」
  ・ニッセイ基礎研究所報Vol.9「不動産税制の新たな役割について」

 

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■ 道物語(9)−人の行動範囲−

 

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 商店街が衰退していく中で、落ちてしまったのはというと、人と人とのコミュニケーションをとりながらのヤリトリのように思えます。その原因の一つとして、「道」の変貌があります。この場合の「道」の変貌とは、雨が降るとぬかるんでしまう土の道が石敷きやアスファルト、コンクリートに変わって、という道の素材変化のことではなく、幾つかの因子が、本来「道」の持っていた効用の変貌を余儀なくしていると考えられます。

 その要因として、自動車が足に取って代わってしまったということが、まず第一にあげられます。

 人が自分の足で動きまわる範囲はどれくらいなのかということを、ある地方自治体が調べてみました。正確には高齢者の日常の行動範囲はどれくらいかという調査ですが、健康な若者でも日常半径で3キロを超えるという人は少ないでしょう。それは能力的に歩けないということではなく、歩かないで済むという現代の都市、いや一般的日本の社会状況に依っているのですが、自動車等、足以外の方法で自分の行動範囲を広げていけるからです。

 さて、調査結果に戻ります。自分の足だけに頼る高齢者の行動範囲はというと、平均的な数値で500メートル位だそうです。真っ直ぐ行って真っ直ぐ帰ってくるということはないでしょうから、行って帰って概ね1.5キロ程度が良いところという調査結果です。足の弱くなってきた高齢者であればもっと狭い範囲でしか行動できませんし、その範囲に日常の生活必需品が揃っていないと、本人が如何に独力で生活をしていこうとしてもできなくなってしまいます。

 九州や四国の地方には、高齢者に弁当を配って回っている自治体があるそうです。大手スーパーや、郊外の巨大ショッピングセンターの出現で旧市街が消滅し、高齢者の行動範囲である半径500メートル内では、日常生活に必要な品が揃わなくなってしまったからです。

 人の行動範囲が、自動車の行動範囲に取って代わってしまったことが商店街の衰退、ないしは消滅の大きな原因であるようですが、たとえば「おばあちゃんの原宿」といわれている東京・巣鴨の「巣鴨地蔵通商店街」のように、その商店街に魅力があれば衰退ではなく繁栄をもたらすのでしょうが、多くの商店街はこの自動車の普及とともに衰退が進んでいます。

 さて、人の行動範囲という外から見た視点ではなく、行動する人の側から見た時、どれくらいの距離であれば抵抗なく歩いてしまう、というか足以外のものを使わないで歩くことができるのでしょうか。オランダの公共交通促進委員会が1966年に行った調査によりますと、歩く距離が約360メートルならば、たとえ自転車あるいは原付バイクを利用できるとしても、大抵の人が、900メートルまでならばかなり多くの人が自分の足で歩く方を選ぶそうです。その距離が3,000メートル位までは二輪車を利用する人が増えてくるのですが、3,000メートルを超えると自動車やバス、路面電車を使うようになるという調査結果でした。

 人類の歴史上そのほとんどの間、人の移動は自分の足が前提でした。牛や馬がその代わりをすることがあっても、何百万年もの期間をかけて、自分の足を使い移動する行為が遺伝子にしっかりと刻まれてきているのです。

 それに対して自動車という、人の足に取って代わるものが出現したのは、人類の歴史からみれば極々最近のことで、そしてその自動車が一般に普及し始めたのはちょっと前、いいところ30年程度の歴史でしかありません。歴史が浅いためもあって、自動車の通行が人に与える影響についてははっきりとは確かめられていませんが、日常的な自動車の一つの大きな害については、意識していないかもしれませんが、皆さん日々目の当たりにしている交通事故です。

 現在の自動車社会は、自動車を原因として死亡した人が親戚縁者の中に1人はいると言われる程の犠牲者を必要としています。年間1万人からの人が自動車の事故によってその日のうちに死亡し、翌日以降に死亡した人や後遺症から一生逃れられない人を含めると、その倍の数では済まないことでしょう。そんな人柱を前提にしているこの自動車という移動システムに、ほとんどの人は「しょうがない」とあきらめているかのようです。

 自動車は「従順なペット」と呼ばれていますが、その犠牲者の数を見る限り「猛獣」と呼んだ方がより正確でしょう。毎日300人以上もの人を殺す「猛獣」が野放しにされているというのに、ほとんどの人はそのことを問題にしないで日々の生活を送っています。その自動車という「猛獣」が自分に夢を与えてくれると錯覚させられてたり、自分だけはその被害に遭わないと、根拠なき確信でも持っていなくては不安でとても生活などできないはずです。

 自動車という「猛獣」が野放しにされていることで、歩行者は移動する間中自動車の存在を気にしていなくてはなりませんし、自動車に気をつかうどこか萎縮した生活を余儀なくされています。その影響はどの程度なのか、自動車が出現してまだ一世代が経過していないのですが、子どもたちに対しては計り知れない影響を与えていると思われます。ここでの影響とは、排気ガスが体に及ぼす影響であったり、エネルギー浪費の影響であったりではありません。自動車が排気ガスを出さず、エネルギーを使わない移動手段であったとしても、ほとんどの子どもたちにとっては、直接的又間接的に未曾有の「ストレス」を与えていると考えられます。

 さて、次週は歩行と自動車とストレスとの関係です。

[本田貴士・(不動産コンサルタント)]

 

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■ 「数字で予測する来年の日本」コンテスト各部門優勝者コメント

 

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◆公示地価変動率部門優勝者
 公示地価変動率の部門で、部門優勝者となることができました。
 不動産鑑定士を生業としているため、編集部の方々からは、「知っていたんですか」と疑われましたが、コンテスト解答時は、全国の不動産鑑定士が地価公示作業の真っ最中であり、全くの偶然です。

 ところで、小生は、東京23区内の下町・城東地区のある区の地価公示を担当しており、現在、7月の基準地価格に向けて、事例収集を始めています。

 小規模の建て売り住宅などでは、公示価格の2,3割高い取引がある一方で、倒産がらみの不良債権処理関係と思われるものでは、逆に2〜4割程度下回るものも散見されます。

 不良債権処理という特殊な事情での特殊な価格なのか、これこそが実体的な市場価格なのか、議論のあるところではありますが、新聞等で言われて いる「推定価格から実勢価格へ」という流れはかなり如実に出てくるものと予想され、今年のコンテストが楽しみです。

[関口一郎・(不動産鑑定士/東京都台東区)]

 

◆日経平均株価部門、並びに円の対ドル換算レート部門優勝者
 いつもメールを楽しみにしております。このたびは、コンテストに運良く予想が近く、飲食券をいただき誠に感激いたしております。

私の「くじ運は」良くないのですが、今年は兎年で年男私に、神様からの御利益があったと、両親に感謝いたしました。

 日経平均株価に付きましては、株の売買は個別銘柄で行う事をやめ、日経株価の上がり下がりで運用する投資信託へ投資にしておる関係上、トレンドを常に意識しております。

 常に上がるほうに投資いたしておりますから、株価が上がる時は心がうきうきしてしまいますが、皆様もご同様と思います。

 さて、1999年の地価の動向につきましてご意見とのことですが、私の現在の仕事のメインが、分譲住宅が60%注文住宅30%賃貸管理5%仲介5%の割合であり、土地の仕入れが相当の比重を占めてます。地域としては、高崎線の上尾から深谷までの約45kmの地域です。

 この地域に関しては、このたびの地価公示では商業地・住宅地ともに下げが大きい、埼玉県北地域といわれております。

 特に、熊谷市においては住宅地▲13%・商業地▲23%と圏内では値下がり上位の地域となりました。従いまして、分譲地として開発等で購入して、事業計画を立て許可を受けて、宅地造成をして、販売の時にはすでに値下がりをしており計画の利益がとれず、事業計画の再構築をし、借入先に金融機関に何とか説明をし、お客様には大幅な値引き販売をしていく、そんな苦労の連続の年でありました。

 これでは、分譲事業から徐々に注文事業に切り替えようと、コストダウン、建物の企画化等やるべきことが山ずみの状態でした。

 今年の2月にようやく政策がみえ、公庫金利の上昇の話もあり、住宅地の取得にお客様が動き始めましたが、3月にはもう一つのびない、購入者マインドの差が地域には明らかにででいると強く感じさせられました。また、地主さんは路線以下の価格では土地は売らない方が多く、路線会以下でないと採算に乗らない土地の仕入れには苦労いたしております。

 譲渡所得税は軽減されましたが、今年は、各企業がリストラとか不稼動不動産売却、不良債権の処理とうで、市場に物件が出されてくると、なかなか地価は上がらない。

 ただ、地域格差が大きくなると思います、地域においても良い土地は下がらず、ニーズのない土地、収益性の悪い土地はなかなか動かないと感ずる次第です。

[内山俊夫・(埼玉県熊谷市)]

 

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■ ウェッブトピックス(4/9〜4/15)

 

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● あさひ銀行の「ASAHI BUSINESS PLAZA 1999年4月号」に、「住宅減税の拡充などから首都圏ではマンション販売が増加に転じるなど、販売面には動きが出始めている」としていますが、住宅投資については「1月の新設住宅着工戸数が前年比▲11.2%と、25か月連続で前年水準を割り込み、年率換算の着工戸数も 116万戸と低迷」と、個人消費や雇用情勢の悪化の中で、不動産販売の活況も先行き不透明という状況です。
http://www.asahibank.co.jp/corporation/businessplaza/199904/plaza990405.html

● ニッセイ基礎研究所報Vol.9に「不動産税制の新たな役割について」と題した論文の要旨が載っています。「バブル崩壊後・・・土地政策の目標は地価抑制から有効利用に転換された」と譲渡益課税を皮切りに、幾つかの既存の税制、そして不動産の小口化・証券化を進めていくのであれば、税制上の適正なインセンティブの必要性を説いています。
 全10項目の内、後段の7から10までに記述されている建物の加速度的減価償却制度の導入については、もろ手を挙げて賛成です。論旨は「地価の上昇(土地のキャピタルゲイン)の見込めない現在、建物の減価償却のその期間を、たとえば15年とすることで、投資期間中の運用益課税については軽減でき、投資不動産は短期間に含み益を見込むことができる、というものです。
 昨年の税制改正で、平成10年4月1日以降取得の建物の減価償却は、その反対の方向に動いてしまいました。償却期間は確かに短くなりました。今まで60年であった鉄筋コンクリートの住宅用建物は45年です。しかし、償却方法については定額法しか認められなくなりました。45年の定額法での累積償却額は60年の定率法に30年でやっと追いつきます。単年度での償却額でいうと、14年目で追いつきます、ということは、賃貸マンションを取得してから14年間は、毎年の税金支払額が多いということになります。これを不動産の運用という面からみてみると、10年後の含み益(減価償却の累計額)は取得価格100に対して23と、定率法の場合に比べ9も少ない額になっていて、逆インセンティブな税制改正であったことが分かります。
 この税制改正を「朝三暮四的羊頭狗肉」と表現したら、言い過ぎでしょうか。
http://www.nli-research.co.jp/syoho/ins-ind.HTM

[Professional Eyes]

 

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■ 次週予定の CONTENTS

 

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 次週予定の CONTENTS 並びに編集部からのお知らせです。
■ 道物語(8)−道は往来、街の基盤−
■ 「数字で予測する来年の日本」コンテスト優勝者コメント
■ ウェッブトピックス(4/2〜4/8)

・「道物語」後段が次週からスタートです。「道路」ではなく人の行き来する往来としての「道」の話です。「道」によって街が創られていく、街における「道」は生活の基盤という認識で、商店街の「道」、ネットワークの「道」、そんな人と人とを繋げていく「道」のありようを提案していきます。

[Honda Takashi / The chief editor]

 

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■発行人:阿部比良夫 ■編集長:本田貴士
■編集:富田正義、宮部岳人
■発行:不動産コンサルタント会議 〒1100003 東京都台東区根岸2-5-8
●関連メーリングリスト  : http://www.consultant.gr.jp/ml.html
●記事に関するお問い合わせ: mailto:proeyes@consultant.gr.jp
●広告に関するお問い合わせ: mailto:proeyes@consultant.gr.jp
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