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      Weekly News for the all that have interest in real estate
        電子メールによる週刊不動産コンサルティングニュース
===1999.03.11 Vol.1 No.39===================================================

 


THIS WEEK'S CONTENTS.
■ 登記詐欺事件の顛末 全2題<その1>
■ ウェッブトピックス(3/4〜3/11)
  ・2月のコンピュータウイルス被害の届出状況
  ・ポケット統計情報 平成 11年3月号が刊行されました
  ・ネット上の著作権問題

 

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■ 登記詐欺事件の顛末 全2題<その1>

 

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<その1 本人確認義務違反の事案>
大阪地裁平成6年(ワ)第8480号( 判例タイムズ974号 )

 【主文】1.被告A(司法書士)は原告に対し金1億2900万円を支払え。
     2.被告東大阪市は原告に対し金5160万円を支払え。

 本件は、司法書士である被告Aが原告に融資先を斡旋し、根抵当権設定登記手続も行ったところ、Aが斡旋した融資先は、実際は他人になりすまし、運転免許証を偽造した上、被告東大阪市において他人の印鑑登録廃止届をなした上、新たな印鑑登録をし、印鑑登録証明書を得た上で偽造した登記済証を持参し、原告に融資を求めたものであり、その結果、原告は貸付金3億円から利息・仲介手数料等を差し引いた2億5800万円を交付し、右金員が回収不能となった事案である。

 所有者に成りすましてお金を借りるという典型的な登記詐欺事件の巻き起こした、民事上の争いである。原告側に5割の過失相殺を認めたものの、150万円の仲介手数料を手にしたAには、貰った金の100倍近い賠償金を支払わされるという判断となった。

 もう一方の被告東大阪市は、運転免許証を印鑑登録の確認証明書の一つとしているが、廃止、登録、証明の三者一括申請の場合は、犯罪に関わっている可能性が高いことから、より慎重に確認する義務が課されているとした上で、東大阪市の場合、証明書の真偽判断のマニュアル等もなく指導教育義務を怠っているとして、原告側に8割の過失相殺を認め、5160万円となった。

 【この事案のポイント】
1.運転免許証の偽造について。
 真正な運転免許証と比較すれば、生年月日が半角であるべき所全角文字で印字されていたり、名前が伊臧ではなく伊蔵となっていたり、やや厚みがあった等々、異なる点はこれ以外にもいくつもあったにもかかわらず、印鑑証明を受付ける役所の担当者は気がつかなかった。また、不審を抱いた原告から調査の依頼を受けた被告も、結局は充分な調査をすることなく取引を迎えてしまった。

2.登記済証の偽造について。
 登記官も含め、誰も気がつかない精巧なものだった。

3.免許証以外の本人確認について。
 電話帳に登録されているのであるから、本人確認を電話で行うなどできたのに確認しなかった。事実、取引の8日後原告が本人宅に電話をして、取引が詐欺であったことを知るのである。
 この司法書士による本人確認の必要性を、判決文では『司法書士が登記手続の委任を受けた場合には、委任の本旨に従い善良な管理者の注意を持って登記事務を処理する義務を負うものである。更に、司法書士は、他人の嘱託を受けて登記に関する手続についての代理及び法務局に提出する書類の作成等をその業務としており、右業務は決定の資格を有し登録された者のみに認められた専門的業務であり、真正な登記の実現は不動産登記制度の根幹をなすものであることからすると、司法書士としては、虚偽の登記を防止し真正な登記の実現をはかるべく、一定の場合には、本人の同一性を確認すべき高度の注意義務を有しているというべきである。

 しかし、一方において、登記手続は、取引行為の一環として行われ、取引の相手方の確認は第一次的には取引当事者によって行われるべきであると考えられること、更に、司法書士としては委託者から依頼のあった登記申請を迅速に処理すべき要請をも有していることからすると、登記権利者から委託を受けた司法書士としては、登記申請書添付書類の形式的審査をした上で、受任に至る経緯、当事者から提出された書類等の形状及び当事者あるいは代理人から事情聴取した内容等、職務上知りえた諸事情を総合的に判断し、当該登記申請が申請名義人本人によってなされたものか疑うに足りる相当な理由が存する場合に限り、登記義務者と本人との同一性を調査確認する義務があると解するのが相当である』と、調査確認義務違反の債務不履行責任を負うべきであるとしている。

4.金銭消費貸借という取引そのものについて。
 一番の抵当権設定で、3億のお金を期間3ヵ月借りるのに、月3分の利息に仲介手数料5分を支払うという条件は、どこかおかしいと貸主は感じるべきであろうに、その真偽を確かめなかった。この仲介手数料のうち、3%にあたる900万円は原告会社の代表者個人が受取っている。このあたりの諸事情が、過失相殺5割ということ判断となっているようである。

 【奇麗なバラには刺がある・・・という教訓】
 原告は意味もなく担保物件を信じ、被告は仲介手数料に目が眩み、肝心の当事者確認調査が、原告、被告互いにおろそかになってしまった。互いにということで過失相殺5分5分という判断ではあるが、資力のない司法書士であった場合1億3000万円を超えるだろう額をどうやって支払うのであろう。破産してしまえばすっきりするが、その選択は司法書士を辞めるということでもあり、正に苦渋の判断である。

 抵当権設定登記のされたことを確認してから金銭の授受をするとしても、この詐欺事件の場合被害を避けることはできなかった。

 なおこの事案の判決は平成9年9月17日だが、控訴されたため判決は確定していない。

[Professional Eyes]

 

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■ ウェッブトピックス(3/4〜3/11)

 

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● 情報処理振興事業協会(ipc)より、1999年2月のコンピュータウイルス被害の届出状況が報告されています。報告によると、届けられた新種のウイルスは、W32/Skaを始め3種。Happy99と呼ばれているW32/Skaは2番目に多い届出となっています。
 Happy99.exe がもし添付ファイルとして届けられたら、送り主が信頼できる知り合いであってもすぐさま削除すること。そして、送り主が感染していることに気がついていないケースが考えられるので、その送り主にHappy99(W32/Ska)に感染している可能性のある旨の連絡が必要、としています。
ipcの報告は以下のURL。
http://www.ipa.go.jp/SECURITY/txt/9903extract.html
Happy99(W32/Ska)に感染しているかどうかの確認、並びに修復方法は以下のURL。
http://www.ipa.go.jp/SECURITY/topics/ska.html

● 総務庁 統計局・統計センターより、PSI(ポケット統計情報) 平成11年3月号が刊行されました。昨年10月に刊行された年表と合わせて、以下のURLにあります。
http://www.stat.go.jp/061.htm

● MP3 関連の情報がハードメーカー、流通サイド、著作権等の各分野で活発となっています。この MP3 のポイントは、 CD と同等の音質、圧縮して半導体に記憶させることで再生機がコンパクトになり、消費電力も押さえられる、そして半導体に記憶させるという作業は心理的にも PC との親和性を高くし、またデータサイズが小さくなったこともあって、既存の著作権を事実上無視したネット上での無断公表という既成事実が一部先行してしまっています。楽曲をつくる側としては、パッケージとしての流通ではなく、ネットでの流通という急激な変化を前にして、自らの著作権について不安を持つという構図の中での著作権問題です。
 インターネットの中で、シェア楽曲やフリー楽曲という発想をするのは自然なことですが、その中で著作権の保護をどうしたら良いのか、中央政権的利権団体の管理下ではなく、個々のミュージシャンとリスナーとの関係をどう構築しらた良いのか等々、以下のURLは、坂本龍一氏がデジタル化・ネットワーク化の時代に対応した著作権の保護のあり方を模索・提案しているページです。
http://www.kab.com/liberte/home.html
音楽の分野で権利を有する6団体のURL。但し「通達」のような文書です。
http://www.music-copyright.gr.jp/index.html

[Professional Eyes]

 

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■ 次週予定の CONTENTS

 

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 次週予定の CONTENTS 並びに編集部からのお知らせです。
■ 登記詐欺事件の顛末 全2題<その2>
■ 「数字で予測する来年の日本」コンテストの一部発表。
■ ウェッブトピックス(3/11〜3/18)
■ Q&A 

・来週の火曜日(3/16)にご注目を。昨年末募集した「数字で予測する来年の日本」コンテストのAからCまでの四つの数値が決まります。Cの長プラについては、昨日(3/10)0.3%下げて2.3%になりましたので、この数値で確定・・・とすると、ズバリ賞の方がいらっしゃいます。
 コンテスト要領については以下のURLをご覧ください。
http://210.163.83.3:591/981217/

・編集部では、会員の皆様からのご意見ご要望、また不動産に関する質問ご相談を常時受け付けております。皆様からの E-mail、お待ちしています。
 PGP を使った暗号メールでの E-mail は以下の URL に編集部の公開鍵並びに指紋を置いてありますのでご利用下さい。
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 編集部宛てのアドレスは mailto:proeyes@consultant.gr.jp です。

[Honda Takashi / The chief editor]

 

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■発行人:阿部比良夫 ■編集長:本田貴士
■編集:富田正義、長谷川守信 、宮部岳人
■発行:不動産コンサルタント会議 〒1100003 東京都台東区根岸2-5-8
●関連メーリングリスト  : http://www.consultant.gr.jp/ml.html
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